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コラム

コスト<運用成績<信頼感 ①

ファンド選びでは何を優先したらいいのでしょう

最近、投信(ファンド)の販売手数料や信託報酬といった「コスト」に注目する人が増えています。財産づくりをするうえで、コスト意識は重要です。

運用成績をまず見る人もたくさんいらっしゃいます。運用成績は、ファンドが良質かどうかを結果として示すものですから、言うまでもなく非常に大事です。財産づくりをするには値段が上がるものを買うべきであって、下がり続けるものは避けようとするのが当然です。

コストは重要だが運用成果とのバランスが肝心

まずコストについてですが、ご購入時にかかる販売手数料(ユニオンファンドにはありません)はもちろん、日々差し引かれる信託報酬は率があらかじめ決まっていますから、1年でどのくらいコストがかかるかだいたい計算できます。一方、運用成績は事前に計算できるものではありません。

このため、まずコストを減らすことに目が行くのも自然なことです。しかし、「コストはとにかく少なければいい」というものでもありません。言うまでもなく、「コストをかけただけのことがあったかどうか」という観点こそ大切です。

念のため申し上げますと、ファンドの値段(基準価額)は信託報酬というコストを差し引いた後の数字です。極論すれば、どんなに手数料がかかったとしても、それを上回って基準価額が上昇し、その運用成績が納得できるものであるなら、トータルすれば「コストはむしろ安かった」と考えることができるはずです。逆に、いくらコストの安いファンドを選んでも、運用成績に満足できないのであれば、何のためにコストを削ったのか意味がわからなくなります。

そもそも、コストはどんなに低くしようともゼロ以下にはなりません(ゼロでは会社が成り立たないので)。コスト削減で得られるメリットには最初から限界があるわけです。

コストは軽視できませんが、ファンドを選ぶ場合の最優先テーマとは思えません。「同じものなら安い方がいい」というくらいの話でしょう。

運用成績にも落とし穴があるので要注意

次に運用成績ですが、こちらは良いに越したことはありません。ただ、運用成績を示す基準価額を見る場合に注意しなくてはいけない点もあります。

基準価額が上がり始めると買いが殺到し、下がりだすと投資家が逃げ出すようなファンドは、長期の財産づくりには向いていないと言ってもいいでしょう。そのファンドの良い時と悪い時を自分で見抜かないといけないということを、投資家のこうした行動が間接的に示しているからです。

基準価額が大きく上がり「ものすごく儲かったから」と投資家が売り抜けてしまうファンドも、一見すると成績が良くていいファンドに思えますが、いまひとつ力不足なのではないかと私は思います。
なぜなら、売った後も基準価額が上がり続けることは少なくないからです。「先が心配だ、下がるのは嫌だ」と言って早く売り過ぎる結果、利益を大きく得損なう投資家は非常に多いのです。

持っていて大丈夫という信頼感

「そのうち下がるかもしれないが、まあその後また戻ってくるからいいや」と放置できるくらいのファンドの方が、むしろ望ましいように思います。
さらには、基準価額が下がってくると投資家の購入が増えるようなファンドはなおいいように思います。「下がっているのは一時的だ」と多くの投資家から信じられていることを示している可能性があるからです。

株式にしろファンドにしろ、天井を見極めてうまく売り抜けるなどという難しい技を必要とするようでは、一般の人たちの長期の財産づくりの役に立つとは思えません。そんなこと、プロでも簡単ではないのですから。

財産づくりに役立つファンドとは、基準価額が長期で上がることはもちろんですが、目先の上げ下げに関係なく買われ続け、持ち続けていただけるファンドのはずです。

ユニオンファンドもそうしたファンドでありたいと思っています。そのために何が必要なのか、という点は、次回書くことにします。
(久保田 徹郎)
  • このコラムは、掲載時点での意見・見通し等であり、将来の運用成果や市場環境等の変動を保証するものではなく、将来予告なしに変更することがあります。
  • 金融商品等への投資は、その価格の変動等により損失を生じることがあります。
  • 金融商品等ごとに手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面、目論見書等をよくお読みいただき、ご自身でご判断ください。
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